Hornseaに見る暮らしのデザイン-ドイツとイギリスの美のものさし-
投稿日: 投稿者:長嶋晶

ドイツに行ってみて、イギリスの街並みや建物とはまた違う“美しさ”に出会いました。
家具や雑貨を見ていると、その国ごとに「きれい」の基準が違うことに気づき、少し調べてみたんです。
ドイツの「美しさ」は派手さや装飾ではなく、素材と機能の正確さに宿るように思います。
たとえば、バウハウス(Bauhaus)が提唱した「形は機能に従う」という考え方や、
トーネット(Thonet)の曲木家具のように、素材と構造をそのまま見せる潔さ。
無駄をそぎ落として“構造そのものを美しく見せる”——そんな姿勢がドイツデザインの根っこにはあります。
一方で、イギリスの「美しさ」はもう少し感情的。装飾や物語の中に温かみを見つけるところにあります。
ウィリアム・モリスに代表される「アーツ・アンド・クラフツ運動」は、“美しい日用品をつくろう”という考え方を広めました。
家具や陶器には「物語を受け継いでいく」文化が大事にされ、家族や地域の歴史が刻まれ続けています。
また、ティータイムやガーデン、パブでの時間を大事にするイギリスの暮らしには、
日常を楽しむための小さな演出がたくさんあります。
家具や照明、食器はその雰囲気づくりのための道具。
実用性の中にちゃんと遊び心がある。
暮らしを楽しむ精神を感じさせてくれるのが、イギリスヴィンテージ食器。
今回ご紹介するホーンジー(Hornsea Pottery)の タペストリー シリーズは
淡いブルーとオリーブグリーンの織物のような模様が特徴で、
シンプルだけど、ちゃんと個性がある。
工業製品なのにどこか手仕事のぬくもりを感じさせる、そんな魅力のある器です。
紅茶を注いだ時の釉薬の色や、光の当たり方での表情の変化。
使うことで完成する美しさ。
イギリスのヴィンテージ食器からは、
何気ない時間を少し特別に変える、暮らしを楽しむマインドが伝わってきます。
uragamiオンラインでは、イギリスをはじめヨーロッパのヴィンテージ雑貨も
少しずつご紹介していく予定です。
業者さま向けのまとめ買い価格のご案内もございますので、
どうぞお気軽にお声がけください。

